映画『007』シリーズのプロデューサーであるバーバラ・ブロッコリによると、ダニエル・クレイグの次にジェームズ・ボンド役を演じるのはアフリカ系の俳優である可能性もあるし、女優が演ずる可能性もあるという。
今のところイギリスの俳優ジェームズ・ノートン(写真)がダニエル・クレイグの後を継ぐ有力候補として名前が挙がっている。
しかしプロデューサーであるバーバラは、「ボンドは中年の白人男性が演じる」という今までの伝統にこだわらないという姿勢を示した。
彼女はイギリスの新聞「Daily Mail」にこう語っている:
「007シリーズは時代を反映する映画ですから、私たちはいつでも限界を少しでも超えるようにしています。どんなことでもありえますよ」
「今のところボンドはダニエル・クレイグです。ダニエル・クレイグに私は満足しています。でも将来がどうなるかなんて誰も分からないでしょう」。
クレイグはシリーズ最新映画『スペクター』の後はボンド役への復帰はないとしているが、以前も同様の発言をしたのちボンド役に復帰したことがあった。
しかし彼の後継者についてのうわさは後を絶たない。
イドリス・エルバ(写真)もこのうわさの渦中にいるが、彼が白人ではないということが今までも様々な議論を呼んできた。
イドリスは新聞「Daily Telegraph」に率直に語っている:
「まるで私がキャンペーンをしているかのような感じですが、決してそんなことはありませんよ」
「最初は、なかなかすごい話じゃないか、と無害に感じていましたが、その後人種にかかわる議論になってしまったのです」
「今ではまるで私が世界で最も有名なボンド俳優になってしまった - この役を一回もやったことがないのにね。もうたくさんですよ、これ以上この話はしたくないです」。
また女性がボンド役を演じるといううわさの出所は複数あるが、テレーザ・メイ首相もその一人だ。
2017年12月初め、メイ首相はキプロスで英国軍と面会し、ISISとの戦闘での貢献を評価したとき、ボンドについてもコメントしたのである。
移動中の飛行機内で首相は、テレビドラマ『ドクター・フー』に女優ジョディ・ウィテカーが選ばれたことを取り上げ、評価した。
「クリスマスにドクター・フーを観るのが大好きなんです。女性のドクター・フーが登場するのは、ガール・パワーの大きな前進だと思います。将来は女性のジェームズ・ボンドもあらわれるでしょう」。
しかし同時に、首相はジェームズ・ノートンが「次のジェームズ・ボンドだといわれている」ことにもふれ、ノートンによる007を楽しみにしているようにも見受けられたようだ。